出資金の仕訳

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◆出資金の仕訳

◆出資金の仕訳・勘定科目は?

出資金とは、株式会社以外の法人や協同組合、信用金庫などへの出資を処理するための勘定科目じゃ。

株式会社の場合は、株式を発行し株主が持ち分を持つ形である投資有価証券の形態をとる。

しかし株式貸家以外の法人や組合への出資に関して投資有価証券の形態とならないため会計上分別し出資金感情を用いて処理することになっておる。

■出資金の英語読み(会計用語)
Investments in capital

◆出資金の適用

出資金は前述したとおり株式会社以外の法人や協同組合、信用金庫などへの出資を処理するための勘定科目じゃ。

例えば、信用金庫などに普通貯金口座を開設する場合、お付き合いの証として出資を進められるケースもあるが、このような場合は出資金として資産処理することになる。

この他、商工会議所の出資や信用組合などの出資、更にゴルフ会員権や会員制リゾートホテルの会員権などを取得をした場合も出資金勘定を用いて処理することになるのじゃ。

主な出資金の適用一覧
◆協同組合出資金
◆信用金庫出資金
◆信用組合出資金
◆商工会議所出資金
◆社団法人出資金
◆合資会社出資金
◆合名会社出資金
◆有限会社出資金
◆有限責任事業組合出資金
◆ゴルフクラブ入会金
◆レジャークラブ出資金

◆決算書(財務諸表)における出資金の表示科目

【決算書の表示区分】
損益計算書の勘定科目
PL(プロフィット&ロスステートメント)
貸借対照表の勘定科目
BS(バランス・シート)

出資金の仕訳は決算書(財務諸表)の中の貸借対照表に区分される勘定科目の一つです。

【勘定科目の区分】
資産
負債
純資産(資本)
収益
費用

出資金の勘定は「資産の部」に区分される勘定科目です。

◆ゴルフクラブ入会金の時価が低下した場合

ゴルフクラブ入会金は出資金として扱う決まりになっておるが、この場合会員権の「名義書換料」も含めて取得価額として計上する決まりとなっておる。

また、ゴルフクラブ会員権やレジャー施設会員権は、取引先との円滑な業務を目的とした利用から著しく逸脱している場合や、ごく一部の役員のみが私的に利用していると判断される場合は「利益供与」とみなされ、給与支給扱いとなり個人所得の課税対象に加算されるため注意が必要じゃ。

尚、ゴルフクラブ会員権は投資商品として扱われた時代もあり、市場や景気によって時価が変動する商品じゃ。

仮にゴルフ会員権の時価が極端に低下してしまい、かつ今後価格がの上昇が見込めないと判断される場合は「減損処理」を行い処理する決まりとなっておる。

尚、減損処理を行う場合は「預託金制」「株主会員制」かによって減損処理方法が異なる点を把握しておくことが大切じゃ。

ゴルフ会員権の減損処理の計上方法
預託金制簿価となる預託金と時価の差額を貸倒引当金として計上
株主会員制簿価と時価の差額を出資金評価損として計上

◆出資金の仕訳例

信用金庫への出資金の仕訳例
地元の信用金庫と新規取引するにあたり40万円の出資をする事になり信用金庫の出資証券を現金で購入した場合。
借方科目金額貸方科目金額
出資金400,000円現金400,000円

投資有価証券とは区別して出資金として計上します。

ゴルフクラブ会員権への出資金の仕訳例
ゴルフクラブ会員権を200万円で購入し代金を小切手で支払った場合。
借方科目金額貸方科目金額
出資金2,000,000円当座貯金2,000,000円
ゴルフクラブ会員権を譲渡した場合の仕訳例
取得価額200万円のゴルフクラブ会員権を100万円で譲渡し代金が普通貯金に振り込まれた場合。
借方科目金額貸方科目金額
普通貯金1,000,000円出資金2,000,000円
出資金売却損1,000,000円

売却や譲渡によって売却損が出た場合は「出資金売却損勘定」を用いて処理します。

評価額・時価が低下した際の仕訳例
取得価額200万円のゴルフクラブ会員権の時価が50万円まで低下し評価額の回復は見込めない状態であると判断された場合。
借方科目金額貸方科目金額
出資金評価損1,500,000円出資金1,500,000円

出資金はゴルフ会員権に限らず時価が著しく低下したり、協同組合などの場合は財政状態の悪化によって評価額が極端に低くなる場合があります。

このように時価が低下し、かつ評価額が今後回復する見込みも立たない場合は出資金評価損勘定を用いて減損処理を行います。